競馬コラム「極ウマ日記」 | 極ウマ・プレミアム

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2019年9月4日の記事

[2019年9月4日13時12分更新]

牧場見学ツアー2日目(写真多数)

松田です。

3週間ちょいの北海道出張を終え、久々の自宅です。せっかくなので2、3日にかけて行われた牧場見学ツアーの2日目を振り返りたいと思います。

2日目は日高育成牧場の敷地内にある軽種馬育成調教センター(通称BTC)を見学し、ノーザンホースパーク、ノーザンファーム早来、社台スタリオンステーションを訪問するという流れでした。朝6時出発だったんですけど、JRA職員のモーニングコールで目を覚ましたために全体の出発時間を10分遅らせてしまったのはここだけの秘密です。前日飲みすぎました。反省。ぺこり。

気を取り直してバスでBTCへ。高台から敷地を眺めても、全部の土地が見渡せないんだからすごい。芝馬場はサッカーのコートが100面とれるほどの広さ。でかすぎてイメージがわかなかったんですけど、W杯のグループリーグから決勝までの試合数を同時にできちゃうくらいのサイズなんだとか。なんかもう、スケールが「北海道!でっかいどう!」って感じなんです。

日高育成牧場。高台から施設を眺めることができます

そのほかにもコースがあったり、坂路があったり。インドをはじめ、海外からやってきた多くのライダーも日本の競馬界を支えています。昨年のJRAでの勝ち馬の約2割がこの施設を利用したことのある馬だと聞きました。朝7時ごろからBTC滞在馬の調教が始まったので、屋内坂路を駆け上がる馬を見ることができました。

日高育成牧場の坂路。屋根付き

そんでもって、今年のフェブラリーSを勝ち、BTCで調整中のインティにも会わせてもらいました。オーナーブリーダーである武田ステーブルの武田茂男代表によると、秋はみやこSからチャンピオンズCに向かうとのこと。チャンピオンズCを勝てば、最優秀ダート馬選出の可能性がグッと高まると思います。

フェブラリーS優勝馬インティ

およそ1時間かけて場内を見学してから、昼食がてらノーザンホースパークへ。3時間弱の移動中は爆睡。これで元気になりました。歳を重ねるごとに肉体の衰えを感じます。お酒が弱くなったのか、ただ単に飲みすぎなのか

ウインドインハーヘア

こんな自分とは対照的に、28歳になってもファンを笑顔にさせているのがウインドインハーヘアです。ディープインパクト、ブラックタイドなどのお母さん。ディープは7月30日に急逝してしまいましたが、こちらはまだ長生きしてくれそうです。

午後はノーザンファーム早来へ。ノーザンファームは早来、空港、イヤリング、しがらき、天栄からなる日本最大の牧場です。早来だけでも東京ドーム51個分の敷地があります。桁外れの規模ですよね。

ノーザンファーム早来。放牧中の風景

ノーザンファーム早来の坂路。雪が積もらないように屋根の形も工夫されている

屋根付きの坂路、コースは全天候型。雨の日も、風の日も、雪の日も馬たちは未来の栄光を目指して調教されます。育成馬にコース調教を課す際、ノーザンファーム早来では牡馬がダート、牝馬はポリトラックをメインに走ります。屋根付きの坂路ができたのはキングカメハメハ世代が育成されていた時期。試行錯誤の段階で04年ダービー馬をこの牧場から出したんだから、馬の力もあったにせよ、相当画期的なものだったんでしょう。

ノーザンファーム出身の馬たちは毎年のようにJRAでの勝利数、獲得賞金で前年比超えを果たす活躍をしています。以前、吉田勝己代表に話をうかがった際、「何でもチャレンジしてみることが大事。いいと思ったものは全て取り入れる」とハングリー精神を持つことの大切さを説いていました。そのために人、馬、施設への投資は惜しまない。あのウォルト・ディズニーだって「現状維持では衰退するばかりである」という格言を残しています。牧場内を案内してくれたノーザンファーム事務局の宮本氏も「スタッフが強い馬をつくる中で、常に考える機会を与えられています」と話してくれました。高い目標設定とそれをこなす実行力があるからこその躍進。さすが世界と渡り合う大牧場です。

最後に向かったのが社台スタリオンステーション。種牡馬たちが繋養されている牧場です。この日はこちらにいるほぼ全ての馬を見せていただきました。メモを取りながら写真を撮ったので全然うまく撮れていませんが、現役時に一流の成績を残した馬ばかり。現役時代を取材させてもらった馬も多くいます。

リーチザクラウン

 

ロゴタイプ

 

リアルインパクト

 

ジャスタウェイ

 

キタサンブラック

 

マインドユアビスケッツ

 

ドレフォン

 

サトノダイヤモンド

 

エピファネイア

 

イスラボニータ

 

ドゥラメンテ

 

ハービンジャー

 

ロードカナロア

 

ダイワメジャー

 

レッドファルクス

 

オルフェーヴル

 

ハーツクライ

 

サトノクラウン

 

ノヴェリスト

 

キンシャサノキセキ

 

ルーラーシップ

 

キズナ

写真は順不同。どうですか。豪華でしょう。毎年、個人的にも取材へ行かせてもらっていますが、いっつも仕事を忘れていち競馬ファンに戻ってしまいます。僕はロードカナロアが大好きです。

今夏は悲しいニュースが続きました。ディープインパクト、キングカメハメハの2大巨頭が相次いでこの世を去りました。各競馬場に設置された記帳台には1カ月足らずの期間で約6万人が名前を書き記したといいます。ファン、関係者が受けた衝撃、抱いた喪失感の大きさは計り知れません。2頭とも、お墓ができるまではそれぞれが過ごしていた馬房に遺骨が安置されています。手を合わせて、真っ先に思い浮かんだ言葉が「ありがとう」でした。ディープ、キンカメの血が途絶えることなく繁栄していくことを願うばかりです。

ディープインパクトが過ごしていた馬房

 

キングカメハメハが過ごしていた馬房

こんな感じの2日間でした。すごく勉強になったので、今後の取材に生かしたいと思います。秋競馬も頑張ります。

【松田 直樹】

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